粉飾決算は中小企業によくあること?メリットある?罪にならない?

会社の債務超過

経理をしている人なら、粉飾決算がどういうことかご存知と思います。

東芝やパナソニックなど大手企業の粉飾決算が話題となったことで、一般的にも悪いことなんだなーと認識されているのではないでしょうか。

日本を代表するような会社でさえ粉飾決算をしている時代、中小企業でも行われているのか、メリットがあるのか、罪にならないのかなどについて、まとめています。

すでに粉飾決算に手を染めていたり、今期にしようかと考えていたりするなら、ご参考ください。

粉飾決算は中小企業によくあること?

粉飾決算とは、儲かっていないのに儲かっているように決算書をごまかすこと、赤字なのに黒字にすると言った方が分かりやすいですね。

そして、中小企業においても、粉飾決算はよくあることなんです。

赤字なら税金が少なくてすむのに、なぜ、無理に黒字にして税金を支払うのかというと、世間に儲かっているように見せたいからではないですよね。

粉飾決算をするのはなぜ?

赤字や債務超過のままでも、事業に影響なければ粉飾決算などする必要はないですよね。

なぜ、粉飾決算をするのかというと、中小企業の場合は、主に以下のような理由が考えられます。

  • 赤字や債務超過が続くと融資が困難になる
  • 建設業など業界によっては資格に影響する

赤字や債務超過が続くと融資が困難になる

赤字や債務超過になったからと言って、すぐにも融資を打ち切られることはないですが、何年も解消できなければ、貸し渋りや貸し剥がしもあり得ます。

そうなると資金繰りに行き詰り、倒産に追いやられてしまう可能性が高いので、儲かっていないのに儲かっているように粉飾決算をしてしまうのです。

建設業など業界によっては資格に影響する

公共事業を請け負う建設業などは、赤字や債務超過になるとランクが下がり、仕事の受注が困難になってしまいます。

債務超過を解消しようにも、仕事がなければ赤字を積み重ねることになってしまうので、粉飾してでも赤字は出せないからと偽装する業者も珍しくありません。

粉飾決算にメリットある?

結論からいうと、粉飾決算にはメリットはありません。

粉飾決算をやり終えてしまうと、これで資金繰りも何とかなり、乗り切れると安堵するかもしれません。

ですが、事業で儲けを出さないことには、翌期には更に悲惨な状態になります。

つじつまが合わなくなるので、何年も粉飾決算でごまかせるものではありません。銀行は決算書を精査しますからバレます。

例えば、原価だけを翌期に回して利益計上したとすると、翌期にはその分を余分に利益を出さないと、大赤字になるのは目に見えています。

粉飾決算で一時的にメリットがあったような気がしても、そのツケは翌期以降に何倍にもなって降りかかってきます。

黒字に粉飾した決算書を手にして、やれやれと胸をなで下ろしている場合じゃないのに、錯覚してしまい、経営改善がおろそかになる危険性もありますね。

実際、私が経理を担当していた会社では、社長が赤字決算は絶対ダメだというので、金額は数百万円でしたが、減価償却を減らしたり、原価をずらしたりしたことがあります。

2~3年はそんな繰り返しでしたが、どうにもこうにもつじつまが合わなくなり、赤字決算をするしかなくなりました。

今思えば、粉飾決算でごまかして、無理に融資を受けることで借金が増えただけで、結果的に傷を大きくしてしまったのです。

粉飾決算は罪にならない?

赤字決算はできない!帳簿上だけでも債務超過を解消せねば!と、四苦八苦したあげくに、粉飾決算に手を染めてしまいがちです。

赤字を黒字にして税金払ってやってるんだ!などと粉飾決算を正当化していることもあったりで、罪の意識がほとんどない場合もあります。

粉飾決算をしたことで、銀行や保証会社、取引先、出資者などに損害を与えてしまう結果になりますから、訴訟を起こされるかもしれません。

粉飾決算により違法な配当をすれば違法配当罪、虚偽の決算書で融資を受ければ銀行を騙したことになり詐欺罪、その他に背任罪や公文書偽造罪などの可能性もあります。

粉飾決算は何年も続けられるものではないので、会社が利益を出せる体質に改善できなければ、破産に追いやられることになります。

実際、自己破産する会社は、多少なりとも粉飾決算しているケースが多いとのこと。

粉飾決算が破産手続きに影響するかは、裁判所の判断になり、ほとんどの場合問題にならないようですが、悪質だったり金額が大きかったりすると、影響する可能性もあります。

粉飾決算と中小企業まとめ

赤字や債務超過が解消できなければ、融資が困難になり資金繰りに行き詰るなどを懸念して、中小企業でも粉飾決算に手を染めることは珍しくありません。

ですが、経営改善により利益が出せる体質にならなければ、粉飾決算で解決できることではありません。

融資が受けやすいなどの一時的なメリットがあっても、いずれはつじつまが合わなくなってしまい、傷を大きくしてしまうだけです。

また、場合によっては罪に問われることもありますから、粉飾決算はしないことです。