債務超過と赤字どちらが倒産リスクが高い?

会社の債務超過

債務超過と赤字で、倒産リスクが高いのはどちらの状態なのでしょうか。

この点についてですが、債務超過のほうが危険度としては上といえます。

債務超過でも赤字になったからといっても、すぐ倒産はしないですが、解消するための対策が不可欠です。

以下に債務超過と赤字の意味や関係性、倒産について分かりやすくまとめています。

債務超過と赤字の違い

債務超過と赤字を混同している方は少なくありません。

この2つの言葉の違いと、関係性を整理しましょう。

まず、財務諸表の貸借対照表上で、資産の合計が負債の合計を下回っていて、純資産がマイナスになっている状態が債務超過です。

これに対して、財務諸表のひとつである損益計算書上で、収益が費用を下回っている状態を赤字といいます。

資産と負債の差額が債務超過の金額、収益と費用の差額が赤字の金額です。

赤字が出ると、純資産は減少する関係にあります。

反対に収益の金額が費用の金額を上回っている状態を、黒字といいます。

黒字が出れば、純資産は増加する関係にあるのです。

赤字が出ても純資産が0を下回らない限りは、債務超過の状態には転落しません。

赤字になってもすぐ倒産するわけではない

費用が収益を上回っている状態である赤字を出しても、すぐ会社が倒産してしまうわけではありません。

純資産がまだ残っていれば債務超過ではないということも理由のひとつといえるでしょう。

ほかに考えられる理由としては、以下の状態をあげることができます。

  • 評価の高い担保や連帯保証人を設定できるために銀行の融資を受けることが可能
  • 銀行の融資を断られても商工ローンであれば借入できる
  • 増資を行うことで資金調達できる
  • 潤沢な現金資産を持っている

なお、会計上は黒字であったとしても油断してはいけません。

黒字倒産を招くリスクがある点には要注意です。

仮に、大量仕入を実行して多額の売上をあげても、仕入の支払いが来月で売上の入金が3ヵ月後だとします。

この場合、自己資金で仕入の支払いができず、銀行などの融資を受けることができなければ、倒産状態になってしまうのです。

債務超過になってもすぐ倒産するわけではない

負債が資産のトータルを上回り、純資産がマイナスに転じている債務超過。

この状態に陥ると、資産を全部売却しても、負債を解消できない状態にあります。

赤字が続き資産を食いつぶしてしまうと、債務超過になりますから、状態は悪化しているとも言えます。

個人でいうと、マイホームや土地、車などをすべて売り払っても、ローンなどの借金を返済できない状態です。

銀行や貸金業者は、このような状態の人にお金は貸さないでしょう。

企業の場合も同じで、債務超過の会社に対し銀行などは融資を渋るようになります。

しかし債務超過になったばかり、赤字ではなく黒字を出せていて業績回復の見込みが十分にあるなどと判断されれば、融資される場合もあります。

また担保や連帯保証人を設定することで、銀行が回収できると判断すれば、債務超過状態でも貸してくれることがあるでしょう。

そのほか、経営者個人の資産からの追加出資や、誰かほかの人の出資を受けて株主になってもらうことで増資し、債務超過を解消する手もあります。

こういった方法で債務超過の状態を脱出すれば、銀行などが融資してくれる可能性はアップするでしょう。

債務超過の状態にあっても、回復する手段さえ持っていれば、企業はすぐに倒産せずに済むのです。

債務超過も赤字も解消できなければ倒産する

重要なのは、債務超過状態であっても赤字を出していても、すぐに倒産するわけではないということです。

赤字を出し続けていけば、純資産は減少していきます。

そして純資産がマイナスに転じて債務超過状態になれば、銀行から融資を受けることができなくなるリスクが上昇します。

自己資金がなく仕入などの支払いができなければ取引先を失い、給与を支払えなければ従業員は辞めていくでしょう。

そうして事業の継続が不可能になれば、倒産を余儀なくされるのです。

赤字や債務超過はすぐに倒産を招くとは限らないものですが、解消せず放置していればいずれは会社が潰れてしまいます。

増資や融資に頼るばかりでは危険

経営者個人や出資者、銀行や貸金業者には無限に資金があるわけではありません。

会社に利益を生むだけの力がなければ、資金をどんなに注ぎ込んでも赤字を出し、債務超過に転じるリスクは高いままです。

個人で考えてみるとわかりますが、収入がない状態で借金を借金で返していくような生活は、長くは続かないでしょう。

最終的にはどこからも借りることができなくなり、自己破産などの債務整理を選択するしかなくなってしまいます。

企業についても同じことがいえますので、チョットずつでも収益が費用を上回る体質を確立し、純資産を増やしていくことですね。

債務超過と赤字まとめ

赤字は純資産を減少させ、純資産が0を下回ると債務超過の状態に転落してしまいます。

赤字が出たら、債務超過になれば即倒産ではありませんが、解消しないままでいれば待っているのは倒産です。

そのため、できる限り赤字を出したり債務超過状態に陥ったりする前に、解決策を見出すことが重要です。